ビレッジハウス内見でのポイント
それでは以下に、私が内見でチェックしたポイントや感想を述べよう。
内装工事途中での内見となった
ビレッジハウスでは、雇用促進住宅の内装のリノベーションを「数部屋ずつ」行い、終わった部屋から順に賃貸に出しているようである。
つまり、すべての部屋のリノベーションが完了した後に、全部屋一斉に賃貸に出される形式ではない。
初期費用や家賃の安さから、募集が開始されると、このわずか数部屋の募集に対して応募が殺到することになる。
このため、内装工事が完了した後で内見しようにも、すでに部屋が埋まっているという可能性が高い。
私の場合も、内装工事中の時点で部屋を内見することになった。
また、結果的に部屋の内装工事が完了する日を待たずして、募集中の部屋はすべて埋まってしまったようだった。
以下に書くのは内装工事中の部屋を内見した感想になるので、その点は注意いただきたい。
内見での10のチェックポイント
私が内見でチェックしたポイントは以下のとおりだ。
- インターホンの有無
- 部屋の照明
- 部屋のコンセント数
- 収納の広さ
- 室内洗濯機置き場
- キッチンのコンセント数
- ベランダの引き戸と窓の「網戸」の有無
- 浴室とトイレの換気方法
- インターネット回線の有無
- ゴミ出しのルール
以下、詳細について説明する。
チェック1:インターホンの有無
内装工事中の部屋にはインターホン(受話器)が見当たらなかった。
不動産会社の営業担当者に尋ねたところ、インターホンはおそらくないのではないかということだった。
もしかしたら、チャイム(ブザー)もないかもしれないとのことだったが、入り口の扉の横には押しボタンがあったため、チャイムはありそうだった。
訪問者が来た場合、訪問者がチャイムを押し、住民は扉ののぞき穴で確認した後、扉を開けて応対するという形になりそうである。
セキュリティ上、やや不安が残るところだ。
チェック2:部屋の照明
部屋には照明器具がないため、照明については自分で準備する必要がある。
また、照明のスイッチが見当たらなかったため確認してみたが、スイッチはないのではないかとのこと。
照明のON/OFFは、昔ながらの紐で引っ張るタイプの照明を取り付けて行うか、リモコン付きの照明を取り付けて、リモコンでON/OFFする必要がありそうだ。
チェック3:部屋のコンセント数
検討していた部屋はこれまで述べた通り、6畳+4.5畳の2部屋であるが、それぞれの部屋には2口のコンセントが1つずつしかなかった。
内装工事で増設されることはないだろうとのことだったので、このコンセントだけでやりくりする必要がある。
今現在、もっと多くのコンセントを使っているならば、電源タップ等が必要になるだろう。
チェック4:収納の広さ
私が検討していた物件は、もともとは和室の間取りだった部屋をリノベーションしたものである。
このため、収納はかなり広い押し入れが2つと、クローゼットとして使えそうな小さな押し入れが1つあった。
容量的には収納力は抜群であるが、押し入れなので使い方には工夫が必要である。
チェック5:室内洗濯機置き場
雇用促進住宅時代は洗濯機置き場はベランダにあったようだ。
内装工事中のキッチン内で、シンクの反対側に四角い台があったため確認すると、室内洗濯機置き場として増設されるとのことだった。
間取り図や物件情報には特に記載されていなかったため、室内洗濯機置き場が必要だと考えているならば、一度不動産会社に有無を問い合わせてみたほうがいいだろう。
個人的には、これはうれしい誤算だった。
チェック6:キッチンのコンセント数
私は同じ物件を2回内見したが、1回目の内見時はキッチンのコンセント数は工事中で確認できなかった。
キッチン内に室内洗濯機置き場が増設されるのであれば、コンセント数が多くないとやりくりできないと考え、2回目の内見のときに再度チェックした。
コンセントはもともとついていたであろう2口のコンセント1つに加え、2口コンセントがさらに2つ増設されていた。
つまりキッチンには2口コンセントが3つあるということになる。
冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器等の調理器具と洗濯機を接続する上ではギリギリやっていける数ではないだろうか。
チェック7:ベランダの引き戸と窓の「網戸」の有無
私が検討していた物件では、南側にベランダへの引き戸、北側に窓があったが、ネットで調べると、ビレッジハウスには網戸がついていないという情報が書かれていた。
窓があっても網戸がなければ、結局窓を開けっぱなしにはできない。
そう考えて確認してみたが、工事中のため網戸そのものは取り付けられておらず、詳細は不明ということだった。
ただし、窓側・ベランダ側双方に、網戸用と思われるレールが増設されていたことと、すでに入居済みの住民の部屋を外から確認したところ、網戸はついているように見えた。
ネット上の情報とは異なっているため、物件によって違いがあるのかもしれない。
契約前に確認しておいた方がいいだろう。
でないと、窓を開けたら虫が侵入してきたということになりかねないからだ。
チェック8:浴室とトイレの換気方法
浴室とトイレには換気扇はついておらず、窓があるのみだった。
また、部屋の窓やベランダの引き戸とは違い、その窓には網戸が追加されそうな形跡もなかった。
浴室とトイレを換気する場合は、網戸のない窓を開けて換気することになるため、注意が必要だ。
これら浴室とトイレの窓については、どちらも向こう側が見通せないガラスでできており、縦長の窓の底辺を軸に、上側を傾けて開けるタイプの形状となっていた。
浴室の窓はベランダ側についているが、トイレの窓は玄関扉の近くについており、共用スペース(階段の踊り場)の頭の高さに位置している。
窓の形状と開き具合から、トイレの窓を開けても覗かれることはなさそうだが、開けっ放しにしていたら、トイレ内にゴミ等を投げ入れられるいたずらをされる懸念がありそうだ。
なお、部屋自体の換気扇については、キッチンのガスコンロ付近に1つついているだけである。
この換気扇を回して浴室やトイレの換気を行うことになりそうだ。
チェック9:インターネット回線の有無
不動産会社に確認したところ、私の検討していた物件では、固定のインターネットを引くことはできないとのことだった。
前述の通り、ビレッジハウスではリノベーションの完了した部屋から順に賃貸に出されている。
このため、まだリノベーションされていない部屋が多く、1つの建物全体の住民はそう多くない。
インターネット回線を引くにはある程度の住民の利用が見込まれる必要があるため、その人数に達しないと回線そのものを引くことはできない。
将来的にインターネット回線を使用できるようになる可能性はあるが、現時点では回線そのものを引くことすらできないという状態だった。
インターネット回線を使いたいのであれば、WimaxやモバイルWiFiを利用する形になるだろう。
チェック10:ゴミ出しのルール
ゴミ出しについては、建物の敷地内に収集場所があるが、回収は自治体(市町村)が行っているため、自治体のルールに従う必要があるようだ。
また、将来的に建物自体の自治会が発足する可能性があり、その際は自治会に加入する必要が出てくるかもしれないとのことだった。
ゴミ出しはともかく、自治会の活動に参加する必要があるなら、ちょっと面倒なことになりそうだ。
私が契約を即決しなかった理由
結局、内見後、私が契約を迷っている間に、他の人が契約した形となった。
私が契約を即決しなかったのは、上記の確認内容の内、ベランダ・窓の網戸の有無を直接確認できなかったことと、浴室・トイレの換気方法についての懸念である。
網戸があることが確認でき、浴室・トイレの換気をうまくやる方法があれば、契約してもいいと考えていたが、内装工事が終わる前に部屋が埋まってしまった。
契約する場合には、早めに申し込む必要があるということを覚えておいた方がいいだろう。
「ビレッジハウス」を内見した感想まとめ
これまで書いたとおり、設備面の懸念点がいくつかあるものの、家賃・初期費用が劇的に安く、設備が許容できる人にとっては非常に魅力的な物件である。
部屋の広さや収納容量も十分すぎるほどだ。
もしも興味があるのなら、自分の居住地にビレッジハウスがあるかどうかを確認してみるといいだろう。
また、私の文章だけでは伝わらないと思うので、気になった人は実際に自分の目で確かめてみてほしい。
ビレッジハウスの詳細は→家賃20,000円台! 賃貸界の革命児
ミニマリストにも向いていると思うがいかがだろうか。