ミニマリストには洗濯機を所有せずに手洗いで洗濯を行っている人も結構いるようだ。
洗濯物を手洗いする上で一番ネックになるのは、「脱水」である。
ネットで調べると、手洗い時の脱水の際に「サラダスピナー」を使うのが効果的だという情報があった。
そこで今回、サラダスピナーを使って手洗いと脱水を行ってみたので、そのレビューを行いたいと思う。
洗濯は洗濯機でやったほうが良い
まず結論から述べよう。
サラダスピナーで手洗い及び脱水をやってみた私の感想は、
「洗濯は洗濯機でやったほうが良い。」
というものである。
以下、サラダスピナーの紹介と、上記の結論に至った理由について述べる。
サラダスピナーとは
サラダスピナーとは本来、野菜の水切りに使うものである。
野菜をサラダスピナー内のザルに入れ、ハンドル等で内部のザルを回転させることで、野菜の表面についた水滴を切ることができる。
この仕組みを利用して、野菜の代わりに洗濯物を入れて水切りを行うことで、サラダスピナーを脱水機代わりに使用するというのが今回の目的だ。
サラダスピナーを脱水機代わりに使うことが可能であれば、サイズの大きな洗濯機を持つ必要がなくなる。
また、騒音を出す洗濯機を使う必要がないとなれば、夜中でも近所に迷惑をかけずに洗濯を行うことが可能だろう。
そして、住居選びをする際も、洗濯機置き場がない家賃の安い物件も候補に入ってくる。
まさにいいことずくめである。
選んだサラダスピナーの機種
標準的なサラダスピナーは、フタの部分にハンドルがついており、このハンドルを回転させることで水切りを行うことができる。
ただ、このタイプのサラダスピナーを脱水機代わりに使用した場合、ハンドルを回すのにかなり労力がかかるようだ。
そこで私は、ハンドル式ではなくプッシュ式のサラダスピナーを選んでみた。
以下、私の選んだサラダスピナーについて、紹介しよう。
私が選んだサラダスピナーはOXO(オクソー)というメーカーの物で、種類は「サイズ大・丸型」である。
ちなみにAmazonで4747円で購入した。
外箱。
箱表面の写真の通り、本来は野菜の水切りに使うものである。
製品本体。
中央の突起部分を押して水切りを行う。
なお、突起部分は押し込んだ状態で固定できるため、収納の際は邪魔にならない。
本体を分解した状態。
大きく分けて、フタ、ザル、ボウルの3つのパーツで構成されている。
サラダスピナーを洗濯に使う!
では実際にサラダスピナーを使ってみる。
当初、脱水のみに使おうと思っていたが、ボウル部分を使って手洗いできそうだったので、洗濯にも使ってみた。
ボウル部分に洗濯物と水を入れた様子。
洗濯物はTシャツ、ボクサーパンツ、靴下の3つを入れている。
洗濯洗剤を投入する。
分量がよく分からないので、適当に入れてみた。
軽く握るように手洗いしてみた。
ある程度洗ったら、きれいな水で何度かすすぐ。
サラダスピナーで洗濯物を脱水する!
いよいよ脱水に取り掛かる。
すすいだ洗濯物を軽く絞って、サラダスピナーのザルの中へ。
プッシュ式の構造のため、真ん中部分は空けておく。
なお、洗濯物を絞る時は、おにぎりを握るように絞るといいらしい。
雑巾のように絞ると、洗濯物が伸びてしまうからだ。
中央の突起を何度も押して、ひたすら回転!
押すタイミングが悪いと、押した時の手応えがなく、ザルの回転に寄与していない気がする。
よく考えたら、洗濯機のようにこの状態で洗濯してもよかったかもしれない。
回転中に手を放してみたところ。
実際に脱水するときは、手を休めずに何度も押し続けたほうがいいだろう。
脱水で出てきた水。
思ったより水が出ている。
念のため、もう1度脱水を行った後。
さっきよりは水は少ない。
サラダスピナー洗濯のデメリット
さて、前述のようにサラダスピナーを使って手洗いと脱水を行ったが、私としては「洗濯機で洗濯したほうが良い」という結論になった。
その理由を羅列すると次の通りだ。
- 時間と手間がかかる
- 洗濯機より脱水性能が劣る
- 音がうるさい
- 服が伸びる
- 大物が洗えない
詳細を説明しよう。
デメリット1:時間と手間がかかる
サラダスピナーで手洗い・脱水した場合、すべてを手作業でやる必要があるが、予想以上に手間がかかった。
とにかく面倒だ。
時間に関しては今回は測定するのを忘れていたものの、手洗い・すすぎ・脱水のトータルで感覚的に30分程度はかかっていたと思う。
今回洗濯したものは、Tシャツ、ボクサーパンツ、靴下の3点のみで、普段の洗濯より量が少ないにも関わらず、である。
洗濯機ならもっと量の多い洗濯物を、セットして40分程度放置するだけで、洗濯~脱水が完了する。
洗濯機での洗濯の方が優位なのは明らかだ。
デメリット2:洗濯機より脱水性能が劣る
サラダスピナーでの脱水は、時間と手間がかかった割に、洗濯機で脱水した時ほどの脱水はできなかった。
脱水後に水が滴るようなことはないが、洗濯機で脱水した時より洗濯物が明らかに濡れているし、重い。
これはこの後に洗濯物を干して乾かすのにも時間がかかるということだ。
洗濯機の脱水機能の偉大さを知った瞬間である。
デメリット3:音がうるさい
サラダスピナーを使っての脱水に「音が洗濯機より静か」ということを期待していた。
最初にも書いた通り、音が静かであれば、たとえ深夜であっても洗濯ができるからだ。
しかし実際には思った以上に音がうるさかった。
音が床に響いているというのであれば、クッション等を敷けば解決するかもしれないが、実際にはプッシュ構造の部分が、ガチャガチャと音を立てており、かなりうるさい。
正直、洗濯機のほうが静かなんじゃ・・?というレベルだった。
この音では深夜に洗濯するなどというのはもっての外である。
今回、深夜でもない時間帯に脱水を行ったのだが、隣から苦情が来るんじゃないかとドキドキしながら試していたのは言わないでおこう。
なお、これはプッシュ式のサラダスピナーの話であり、ハンドルを回転させるタイプはこれほどの騒音がでるのかは分からない。
デメリット4:服が伸びる
今回、洗濯物を絞る時にはおにぎりを握るように慎重に絞った後、サラダスピナーで脱水を行ったが、Tシャツが1~2cm程度伸びてしまった。
洗濯機に比べて脱水が十分でない状態で洗濯物を干したため、干してるうちに重さで服が伸びてしまったのではないかと考えている。
正直、伸びた服を着るというのは、ちょっとカッコ悪い。
また、洗濯によって服が簡単に伸びてしまうようであれば、服を買い替える頻度も上がり、結果として生活コストが上がってしまうだろう。
デメリット5:大物が洗えない
今回は前述の通り、Tシャツ・ボクサーパンツ・靴下の3点のみを洗濯したが、サラダスピナーのサイズを考慮すると、長ズボンやパーカーなどの大きくて厚手の物が洗濯・脱水できるかは疑問である。
たとえできたとしても、その1つだけを洗濯・脱水する羽目になるのではないかと考えている。
そうなると洗濯の回数が増え、ますます手間と時間がかかってしまう。
また、この脱水性能では、厚手の生地の物は干す時間ももっと増え、服の伸びの影響も受けやすいだろう。
サラダスピナーでの手洗い・脱水で対処できない服は、コインランドリーに頼る形になりかねない。
サラダスピナーだけで完結できずにほかの手段を利用する必要があるなら、わざわざサラダスピナーを取り入れる意味はないだろう。
これらを考慮すると、
「洗濯機を手放して手洗いするのは、メリット以上にデメリットがある」
というのが私の結論だ。
まとめ
今回は前述の通り、プッシュ式のサラダスピナーを使用して脱水を行った。
内容をおさらいすると以下のようになる。
- 洗濯は洗濯機でやったほうが良い
- サラダスピナー脱水のデメリットは
- 時間と手間がかかる
- .洗濯機より脱水性能が劣る
- 音がうるさい
- 服が伸びる
- 大物が洗えない
商品レビューを見ていると、ハンドルを回転させるタイプはプッシュ式よりも水切り性能が上と書かれているので、ハンドル式だとまた違った印象になるかもしれない。
しかし、洗濯機に比べて時間と手間がかかることや、サイズ的に大物が洗えないのは変わらないだろう。
ハンドル式も試してみようかとも考えたが、今回と同じ結論になることが目に見えているため、現段階ではやるつもりはない。
なお、今回の記事はあくまで「洗濯物の脱水にサラダスピナーを使う」という内容であり、野菜の水切りに関しての性能を論じているのではないことに注意いただきたい。
サラダスピナーは野菜の水切りに使おう!