ミニマリストには会社を辞めて自由に生きている人も多い。
日々の長時間労働、嫌な人間関係、居住地の束縛等から解放されて自由に生きたいという人も多いだろう。
というか、ほとんどの人はそう考えているのではないだろうか。

俺も今すぐ会社辞めたいわ
しかし、サラリーマンにも当然メリットは存在する。
今回は私が考えるサラリーマンのメリットについて紹介しよう。
自由な生き方を求めて安易に会社を辞める前に、今一度サラリーマンのメリットについて確認してみたい。
ちなみに私はファイナンシャルプランナーではないため、内容に間違いがあるかもしれないということを事前に言っておく。

間違ってたら許してニャン

ネコはお前じゃなくてワシや
サラリーマンの3大メリットとは
私が考えるサラリーマンのメリットは、以下の3つである。
- 安定した給料
- 福利厚生
- 社会的信用
以下、詳細についてみていこう。
メリット1:安定した給料
まずは給与面。
売り上げが下がっても給料は下がらない
サラリーマンの最大のメリットは給料が安定していることである。
会社の売り上げの波があっても、給料は一定額が支払われる。
これは売り上げが下がってしまうような景気が悪い局面で、大きなリスクヘッジとなる。
自営業やフリーランスならば、売り上げが下がるとそれに連動して、手に入るお金の額も大きく下がってしまうからだ。
逆に、売り上げが大きく増えても給料は増えないことを意味するが、安定した給料は人生の計画も立てやすく、大きな不安を抱えることもないのがメリットとなるだろう。
ボーナスや退職金がある
会社にもよるが、ボーナスが年に2回支給されるところも多い。
また、多くの企業では退職時に退職金が支払われる。(ただし義務ではない)
定年退職の場合、退職金の平均額は約2,000万円となっている。
(厚生労働省 平成30年就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態より)
フリーランスの人で、「1ヶ月の収益がサラリーマン時代の○倍になった」という人もいるが、これらボーナスや退職金を考慮せずに比較していることも多いので注意が必要である。
またサラリーマンの手取り額は、税金や社会保険を差し引いた後の金額であるため、給与の総支給額を比較しないと意味がないことも覚えておきたい。
家族手当がある
多くの企業では家族手当があり、結婚していたり、子供がいたりすると給与の支給額が増える。
これは家族を養っていく必要がある人にとって、大きな安心材料になるだろう。
自営業やフリーランス、フリーターならば、扶養形態がどうであれ、純粋に売り上げや労働時間を増やさないかぎり、手取りの額は増えないからだ。

独身の俺には関係ないけどな
メリット2:福利厚生
続いて福利厚生について。
社会保険(健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険)
サラリーマンの社会保険は2つの特徴がある。
1つ目の特徴は、会社が支払額の約半分を負担しているということである。
給与明細を見て天引き額の高さに不満を持っている人も多いだろう。
しかし、実際には会社負担分も合わせると、その倍の金額を国に支払っていることになる。
そういう意味では、実は個人負担分は少なくて済んでいると言えるだろう。
2つ目の特徴は、年金が厚生年金であるということだ。
自営業やフリーランス、フリーターの年金は国民年金であり支払額は一定であるが、サラリーマンは厚生年金であるため、収入額に応じて支払額が変動する。
一般的に、厚生年金は国民年金より支払額が多い分、受給額も多い。
受給額は支払った金額によって変動するが、平成30年度で比較すると、国民年金受給者の平均月額は56,000円、厚生年金受給者の平均月額は146,000円となっている。
(厚生労働省 厚生年金保険・国民年金事業の概況 平成30年度より)
老後2000万円問題が話題となったことは記憶に新しいが、あくまで「サラリーマンの厚生年金146,000円だと生活費が足りないね」という話であり、国民年金の56,000円だけで生活するなら不足分は2000万円どころではないということが分かるだろう。
加えて、先ほど述べたようにサラリーマンには退職金がある場合が多いが、自営業者やフリーランス、フリーターには退職金はないのだ。
ミニマリストの生活費は低いから老後も安心という意見もあるが、健康不安を抱える老後に国民年金56,000円だけでやりくりするのはミニマリストと言えどもかなり厳しいのではないだろうか。
国民年金の場合、多額の貯金が必要となるということを意味するのだ。
有給休暇と長期連休
サラリーマンには有給休暇があり、GWやお盆、年末年始は長期連休があることも多い。
これらの休暇は有給のため、休んだところで受け取る給与の額は1円たりとも減らない。
自営業やフリーランス、フリーターの場合、休めばその分仕事が滞り、収益に影響するだろう。
有給休暇があっても実際は消化できないという人も多いと思うが、けがや病気のリスクを考慮すれば、これら有給休暇があるというだけで大きな安心材料となる。
また、まとまった長期連休はやりたいことに挑戦するのに絶好の機会となるだろう。
ぜひ有効活用したいところだ。
独身寮や社宅
サラリーマンの場合、会社にもよるが独身寮や社宅が完備されていることも多い。
その場合、生活費を大幅に削減することも可能だ。
また、ジムがある会社ならば、無料もしくは格安で利用できる場合もある。
これらが利用できる場合、資産の形成に大きく寄与できるだろう。
健康診断
サラリーマンは健康診断が義務付けられており、会社が全額負担と決められているため、無料で受診することができる。(※健康診断は保険適用外のため、本来は全額自己負担となってしまう。)
費用が掛からず、また、意識せずとも健康管理ができるのもサラリーマンの特徴といえる。
健康は最大の資産なのだ。
研修制度
サラリーマンの場合、無料で様々な研修を受けられる場面も多い。
これらの研修がもし自己負担だったとしたら、多額の支払いとなるだろう。
これはスキルアップに会社のお金を使えることを意味する。
会社を辞めても役立つような内容なら、積極的に受けておきたいところだ。
慶弔費
祝い事や不幸ごとの際に、慶弔費が出る会社も多い。
少額の場合が多いが、急な出費の一助となるだろう。

貰える物は貰っとけ
団体割引
会社の規模が大きい場合、団体割引の対象となる場合がある。
例えば、生命保険・自動車保険などの各種保険や、出張を想定した長距離の交通費の割引、あるいはスポーツジムなどの民間のサービスの提携などである。
格安で利用できるものは利用するといいだろう。

貰える物は貰っとけ(2回目)
メリット3:社会的信用
最後に社会的信用について。
最初に述べたように、サラリーマンは給与が安定している。
このため、社会的信用が高く、各種の審査に通りやすいのもメリットである。
具体的には以下のようなものがある。
- 各種ローン
- 賃貸物件の契約
- クレジットカード
サラリーマンならあっさり通る審査も、自営業やフリーランス、フリーターの場合、収入が多い人でもなかなか通らないということもある。
会社を辞めることを考えているのなら、サラリーマンのうちにこれらの契約を済ませて置くのもアリだろう。(会社を辞めた場合に自己申告が必要なら、意味ないかもしれないが)
まとめ~ミニマリストが考える戦略
以上のようにサラリーマンには
- 安定した給料
- 福利厚生
- 社会的信用
において、大きなメリットがある。
サラリーマンであるうちは、これらのメリットを存分に享受できる、ということを意識しておいた方がいいだろう。
その上で私は以下のような戦略を考えてみたが、いかがだろうか。
仕事に対する戦略
- 「辞めるのはいつでもできる」という心構えで気楽に仕事をする
- どうしても辞めたくなるまでは、サラリーマンのメリットを最大限享受し続ける
攻めの戦略
- 安定収入のあるうちにスキルアップに時間とお金を投資する
- 空き時間や連休を利用して副業等の収入源を別途確保する
守りの戦略
- 生きていくのに最低限必要な金額を把握し、それを引き下げる努力をする
- 物欲をコントロールし、浮いたお金で資産を形成する
安易に会社を辞めてジリ貧となってしまっては意味がない。
ある程度目途が立つまでは上記メリットを意識しつつ、戦略的に働くといいだろう。

ご利用は計画的に!

会社もお前を利用してるけどな

なん…だと…